レトロな車両がずらり! ポッポの丘

 いすみ鉄道の沿線を観光するなら、おすすめなのが「ポッポの丘」です。こちらは大人も子どもも、鉄分を思う存分に補給できる大満足スポット。いすみ鉄道の大多喜駅で下車して、タクシーで10分ほどのところにあります。レンタサイクルでも行けるので、春は景色を楽しみながらサイクリングもいいかもしれないですね。私はコロナ禍であまり鉄道旅に出かけられない頃に、それでも娘に旅気分を味わってほしいと思って家族と車で訪れました。

ポッポの丘にはレトロな車両がズラリ!

 このポッポの丘は、田園地帯の小高い丘にずらりと引退した車両が保存されています。その数、なんと28両! オーナーさんが私財を投じていすみ鉄道の車両を買ったのをきっかけに、どんどん車両が集まっていったとのこと。JRや国鉄、銚子電鉄や千葉都市モノレールなどさまざまな車両が揃うレトロ車両の聖地ともいえる場所です。

DE10形ディーゼル機関車とブルートレイン

 車内を自由に見学できる車両もあり、訪れた日は運良くDE10形ディーゼル機関車やブルートレインの内部も公開していて、大興奮!ディーゼル機関車の先頭からよじ登り、娘と手を繋ぎながら狭い通路を慎重に歩いて運転席へ。横向きの運転台に驚きつつ、運転士さんごっこを楽しみました。

ディーゼル機関車の運転席で運転士さんごっこ

 ブルートレインの寝台客車は内装や匂いまで昔のまま。当時の車掌さんのアナウンスや懐かしの車内チャイム「ハイケンスのセレナーデ」が流れ、まるで本当にブルートレインに乗っているようで、思わずホロリとしました。

ブルートレインの寝台客車の中は内装も匂いも当時のまま!

 さらに、ここで有名なのが地元産の新鮮な卵を使った「たまごかけごはん」。保存車両のうちの「いすみ鉄道204」の車内で食べられ、黄身がとろりと濃厚でやみつきになる味わいです。うみたてたまごは販売もしているので、我が家もたまごや特産品、鉄道グッズなどいろいろと買い物をして帰ってきました。

ポッポの丘名物、「たまごかけごはん」

 私には懐かしく、娘には初めての新鮮さ。丸ノ内線454号の警笛を鳴らしたり、子どもが遊べるスペースもあったりして、とてもいい思い出になりました。後日、国鉄の車両が出てくる昔の絵本を読んでいるときに、娘が「これ、見たよね? いっぱい車両があるところで、この車両見たよね!」と話してくれました。ポッポの丘で見た古い車両がすごく印象に残っていたみたいです。鉄道好きのお子さんにはぜひ行ってもらいたい場所です。