文=甲斐みのり 撮影=平石順一

体に優しいカフェインレスコーヒー

 目覚めの朝、仕事の合間、お茶の時間、昼食後や夕食後……。ほっとひと息つきたいときや、集中力を高めたいとき、コーヒーを飲んで気持ちを切り替える。

 20代の頃は特に意識せず、飲みたいときに飲みたいだけコーヒーを口にしていたけれど、年齢を重ねるにつれ少しずつ、1日の杯数を気にかけるようになった。コーヒーに含まれるカフェインは交感神経を高める作用があり、摂取しすぎると自律神経のバランスを崩して夜眠りにつきにくくなったり、血管の収縮で肩こりや冷えの要因となることがあるからだ。

 しかしながら、日々の生活にやっぱりコーヒーは欠かせない。そこで40代になって愛飲するようになったのが、「デカフェ」とも呼ばれるカフェインレスコーヒー。ヨーロッパやアメリカではよく知られた存在ながら、日本では少し前まではそこまで一般的でなかった。それが最近はさまざまな店のメニューに並ぶようになり、コーヒー豆も随分と購入しやすくなった。

 私の場合、そのときどきの体調に合わせて、カフェインレスコーヒーとカフェイン入りを飲み分ける。1日に2杯以上カフェイン入りを飲んだ日は、3杯目はカフェインレスにしたり、朝はカフェイン入りで夕方以降はカフェインレスと異なる豆を使ったり。自宅には、カフェインレスとカフェイン入り、2タイプのコーヒーを常備するようになった。

 そんな中で出合ったのが、岡山のカフェインレスコーヒー専門店〈KUROCAFE〉の「猫珈(ねこ)」という、ドリップパックのカフェインレスコーヒーシリーズ。もともとは大の猫好きであることから、愛らしい猫がパッケージにデザインされていることに惹かれたのだけれど、飲んですぐに味そのもののファンに。

 素材が異なる4種類のドリップパックを日替わりで味わうことで、風味が異なるそれぞれの個性がより際立ち、気分に合わせて種類を選ぶその時間も楽しい。ドリップパックはマグカップとお湯さえあればどこでも気軽にコーヒーを淹れられるのがなにより便利で、出張の多い私は旅先にも持参して、ホテルの部屋でも憩いのひとときを過ごしている。

左から「猫珈 やわらかなブレンド ドリップバッグ5ヶ入」「黒猫珈 深みのブレンド ドリップバッグ5ヶ入」「招き猫珈 赤米ブレンドコーヒー ドリップバッグ5ヶ入」「招き猫珈 黒豆ブレンドコーヒー ドリップバッグ5ヶ入」各780円(税込・送料別)。すべて1ヶ入(各194円)から販売しているので、様々な味が楽しめる 販売元=KUROCAFE

 猫珈シリーズがいろいろな種類があるけれど、おすすめの4種類がこちら。

◉猫珈 やわらかなブレンド
コロンビア、エチオピア、ブラジル産のコーヒー豆をブレンド。ふわっとまろやかな香りが広がり、やわらかな味わい。甘いおやつとあわせてぜひ。洋菓子だけでなく和菓子にもよく合う。

◉黒猫珈 深みのブレンド
深煎りのブラジルをベースに、コロンビア、エチオピア産のコーヒー豆をブレンド。深いコクとキリッとした苦味が特徴的。牛乳や豆乳と合わせて、カフェ・オレとして味わうのにもぴったり。

◉招き猫珈 黒豆ブレンドコーヒー
岡山県産のブランド黒大豆「作州黒」を焙煎し、コーヒー豆とブレンド。黒豆の豊かな風味と、ほんのり感じられる甘みから、やわらかな味わいに。冷めても酸味を感じにくいので、ホットはもちろんのこと、アイスコーヒーとして味わっても。

◉招き猫珈 赤米ブレンドコーヒー
全国でも希少な赤米の産地・岡山県総社市産の「あかおにもち」を焙煎し、コーヒー豆とブレンド。煎り玄米の香ばしい香りと、すっきりさわやかな味わいは、ミルクや砂糖とも好相性。

 カフェインを除去するのに薬品を使う方法もあるけれど、KUROCAFEでは化学薬品を使うことなく、水を使ってカフェインを抜く「ウォータープロセス」と、水と二酸化炭素のみを用いた「液体二酸化炭素抽出法」を採用。

 なおかつ、KUROCAFEは「猫珈シリーズ」の売り上げの一部を「公益財団法人どうぶつ基金」に寄付して、猫や犬の殺処分ゼロを目指した取り組みを支援することで、「SDGs(持続可能な開発目標)」の実現にも貢献している。

 12月は一年お世話になった方に手紙を書いたり、贈り物を送る機会が増える時期。ドリップパックセットは気軽に求めて渡すことができるうえ、1袋ずつばらせば封筒に入れて手紙に添えることもできる。自分の家に常備するだけでなく、ちょっとした贈り物にも喜ばれる、体に優しいコーヒーだ。