(写真10)旅順は今も昔も「軍港の街」であり、現在は中国海軍の基地や施設があちこちに点在しているため、大規模な都市再開発が行われてこなかった。このため旧市街には戦前のロシア統治時代や日本統治時代の建築物がたくさん残されている。その多くは由来や建設年を同定することが困難だ。廃墟のようになっている建物もあれば、改築されて集合住宅や個人住宅として使用されているものも多い。街全体がまるごと博物館であるといわれるゆえんで、ぶらぶら歩きが楽しい。しかし現代の中国は管理社会化が進んでいることもあり、特に日中関係が微妙な時期にはあらぬ疑いを掛けられないよう旅行も細心の注意が必要かと思う。
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