3代目ヴィッツのインテリア。ガラリと変わったが、視認系、操作系などの配置や、それをつなぐデザイン処理の論理性が伝わってこない。実際に座ってみると、ステアリングホイールの取付軸そのものが低すぎるなど、人間の姿勢と運転操作系の基本的関係も煮詰めが甘い。型通りに作ったのだろうが、CADや標準化された数値に頼っているだけでは初代の「身体にフィットする」感じを再生することはできない。また、シートの造り、身体保持能力も、欧州製小型車とは大きな差がある。小さく廉価なクルマだから、シートもその分だけコストを削ってそれなりに、という論理は欧州では通用しない。
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