「プロ」が見て熱くなった学生フォーミュラ

ものづくりに不可欠な熱意と競争心が火花
2013.10.15(火) 両角 岳彦 follow フォロー help フォロー中
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自分たちが設計し、つくり上げてきたマシンで動的審査に臨む。その最初のステップである「車検」を受ける京都大学チーム。彼らの歴代のマシンの特徴であるアルミ合金溶接構造の骨格が剥き出しになっている。難しいアルミ合金の溶接も学生自身の手による。モータースポーツのプロフェッショナルが設計・製造したものでないだけに「安全に走行できるか」についてのチェックは厳しい。(撮影:筆者)
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タイトなコーナーとスラロームが組み合わされたエンデュランスのコースを走る大阪大学のマシン。この写真でも高い位置にあるリアウィングが遠心力を受けて傾き、それが固定されている車体全体もロールして、旋回内側前輪が路面から離れそうになっていることが見て取れる。空力的ダウンフォースでタイヤを路面に押し付けて「速く曲がる」ことは難しい。(写真提供:自動車技術会)
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空気流が生む力でタイヤを路面に押さえ付けて摩擦力を高め、摩擦力を増大させて旋回速度を高める、という効果が車両挙動を観察していて実感できるところまで進化した上智大学のマシン。後部の大きな翼は後2段のフラップを持ち上げて主翼面との隙間を開き、直線走行時に空気抵抗を減少させる「DRS(Drag Reduction System)」も組み込んであり、写真では「開」状態になっている。主骨格はC(カーボン)FRPの成形品。(撮影:筆者)
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今年、オートクロスとエンデュランスという屈曲路周回競技の両方で1周の最速タイムを記録したのは、この上智大学のマシンとドライバーのM君のコンビ。このくらい大きくて湾曲した翼を付けないと、平均時速60キロメートル程度の学生フォーミュラのハンドリングコースで「空気力でタイヤ荷重を増やす」効果は現れないのだ。リアウィングは後輪を直接押さえ付け、フロントウィングも空気力の一部が前輪に直接伝わる構造を採用していることも、他の日本チームより論理的なアプローチである。(写真提供:自動車技術会)
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逆転に向けて最終競技となるエンデュランスを走る京都大学のマシン。単気筒エンジンに小径タイヤを組み合わせて、軽くて俊敏に動くマシンを目指したコンセプトであり、ドライバーの転舵動作に反応して旋回外側のサスペンションを少し沈ませた姿勢でコーナリングしている。(写真提供:自動車技術会)
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全ての審査・競技を終わって・・・。全チームの車両とメンバーを集めた恒例の「集合写真」撮影の場で豊田章男氏(トヨタ自動車社長・自動車工業会会長)が学生たちに声をかけ、記念写真にも加わった。中央左手の“23”が総合優勝した京都大学、その左の“2”が僅差の2位となった大阪大学だが、この時点ではまだ最終採点の作業中でまだ最終順位を知る者はいない。(撮影:筆者)
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