マツダ「CX-5」はどこが「惜しい」のか

あえて「先端」にしなかったディーゼルエンジンの走り心地
2012.4.18(水) 両角 岳彦 follow フォロー help フォロー中
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マツダCX-5。写真は 2.2リットルSKYACTIV-Dエンジン搭載の4輪駆動モデル。ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンそれぞれに2輪(前)駆動と4輪駆動があるが、現状の仕上がり具合での個人的お勧めはディーゼルの2WD(FF)で17インチサイズのタイヤを履く仕様。フットワークのバランスが最も素直。(筆者撮影)
SKYACTIV-Dのピストン(左)と圧縮比が高い従来型ディーゼルエンジンのピストン(右)。排気量は同じ。一見して分かるように圧縮比14のSKYACTIV-Dのピストンは頂面のくぼみが大きい。ディーゼルエンジンの場合、ピストンが上死点に達したところでこの中が「燃焼室」になる。圧縮比を下げたことでこれだけ燃焼室が大きくなるわけだ。ピストンに加わる圧力、衝撃も小さくなるので、支えるピストンピンも細く(下部に貫通している穴に差し込まれる)、ピストン全体がコンパクトに軽くできた。(筆者撮影)
欧州はもちろん北米にも投入されるマツダの新型ディーゼルエンジン。圧縮比を14まで下げたことでエンジン骨格への衝撃力も減り、アルミ合金のシリンダーブロックや細身のクランクシャフトなど構造要素もこれまでの「頑丈そう」なディーゼルエンジンの常識を破ったものになっている。(筆者撮影)
CX-5の骨格とパワーユニット、足まわりの透視図。「SKYACTIVテクノロジー」として開発されてきた、エンジン、トランスミッション、車体骨格、足まわりの全てを投入した最初の製品がこのCX-5。私の観点と味見分析の結果からは、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンは世界の最先端を行く存在の1つ。それ以外の要素は、これまで世界から取り残されていた日本車のレベルを脱して今の世界標準に届いた、という状況。これをちゃんと仕上げれば世界にも通用するプロダクツになる可能性は見える。(図版提供:マツダ)

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