JBpress autographの編集陣がそれぞれの得意分野でお薦めを紹介する連載「RECOMMENDED」。第10回は「JBpress autograph」スーパーバイザーの大住憲生さんがロロ・ピアーナのニットジャケットを紹介します。
文=大住憲生 撮影=唐澤光也(RED POINT)スタイリング=櫻井賢之(初出:2020年12月24日)
リモートワークにおすすめのニットジャケット
リモートワークという新しい日常を得て、高度経済成長期から続く伝統である満員電車と決別できたビジネスマンは多いことでしょう。満員電車は、時差通勤の励行だけでは解決し得なかった問題で、選挙公約に「満員電車ゼロ」を掲げて東京都知事選に出馬した候補者もいたくらいの大問題でしたから。
ということでリモートによるコミュニケーション、いわゆるオンラインミーティングが新しい日常になりました。そして、そこで「何を着ればいいのか問題」がありました。世のなか問題だらけです。ニューノーマル時代に突入してもう1年以上も経ちますから回答は出ているでしょう。が、いまだに悩んでいらっしゃるビジネスマンには、このロロ・ピアーナのニットジャケットをおすすめします。
TPOに合わせたコーディネートを
ロロ・ピナーナは、北イタリア・トリベロにて1924年に創立された高級服地ブランドで、カシミアとビキューナにおいては世界最高の品質とトップシェアを誇っています。2013年に、LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)グループに買収されたことにより、服地や既成服だけでなくライフスタイルを豊かにする、ハイエンドなアイテムをつくるブランドになりました。もちろん、素材だけでなく縫製もデザインも高級です。
社内のオンラインミーティングであれば、ニットジャケットのインナーは紺のTシャツでよいでしょう。紺のジャケットに紺のインナーで紺ずくめですが、紺という色には調和、協力といったイメージがあるそうですからビジネスウェアには最善の選択です。
また、ビジネスパートナーに落ち着いた印象をあたえる色とも考えられているようです。カジュアルに着る場合も汎用性のある色ですからコーディネートは自在です。で、若干あらたまったミーティングのときにはインナーを白いシャツに。タイドアップしたほうがよさそうなミーティングには、シルク製のニットタイ(これも紺。そして無地)をキリッと締めましょう。
ニューノーマル時代のビジネスウェアを考える時代です。ポイントは「パートナーに不必要な情報を伝えない」こと。つまり、意味ありげな色や柄の服は着ないほうがよい。そして「品と質のよい服」であること。モニター越しであっても品質はごまかせない。モニター越しだからこそ見えてしまうモノやコト(もちろんヒトも)ありますからね。