働き方改革が後押し、人事部門にもデジタル化の波

海外の先進企業は「HRテック」で何をしているのか?

高下 義弘/2018.6.25

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 しかし今、国内の大手企業を中心に変わらざるを得ない状況に直面している。特に大きいのは経営のグローバル化だ。「海外で買収した企業まで含めて人材の特徴を把握するには、もはや本社の人事部門の力業だけでは不可能。グローバル規模で人材を活かすためにデジタル技術の助けを得ようということで、タレントマネジメントに真剣に取り組む企業が増えてきた」(加藤氏)。

海外の先進企業は「チーム&ワークマネジメント」へ

 米国のHRテック先進企業では一歩進んで「チーム&ワークマネジメント」と呼ばれる領域に着手し始めているという。こちらは「どんな人材の組み合わせであればよりパフォーマンスが上がるか」をテーマに据えた手法および技術である。

 チーム&ワークマネジメントには、社内の人材はもちろん、社外のフリーランス人材も含めて管理する機能が備えられる。例えば新しいプロジェクトに向けてチーム編成をする際に、社員の空き情報だけでなくフリーランス人材の空き情報も参照できるようにする。併せてフリーランス人材と契約を交わす際の事務処理や、発注書・請求書などの発行を支援する機能なども付与される。

「米国では2020年にはフリーランスの職業人が労働人口の5割を超えるという予測がある。優秀なフリーランス人材とうまく組めれば成果が上げられる一方、企業側の管理工数は膨らむ。こうしたフリーランス人材にまつわる事務手続きを支援する機能は、今後ニーズが高まるだろう」(加藤氏)。

 チームのパフォーマンスを計測し改善の手立てを見つける試みは、「ネットワークアナリシス」と言われる分野として注目を浴びつつある。例えば社員同士のコミュニケーションの活性具合を電子メールやチャット、あるいはミーティングの回数などを通じて計測し、それがチームの成果にどのように結びついているのかを分析する取り組みを指す。