左が石井大智STANDARD代表取締役CEO(最高経営責任者)。石井CEOは早稲田大学在学中に東大の学生と共に「東大人工知能開発学生団体HAIT(ハイト)」を2016年に立ち上げた。右が鶴岡友也取締役CTO(最高技術責任者)

 デジタルトランスフォーメーション(DX)が加速する中、企業の「人材不足」が問題となりつつある。DXが成功するか否かは、技術を使う人の存在にかかっている。技術を現場で使いこなせる社員がいなければ、DXは始まらない。

 経済産業省はAI(人工知能)、ビッグデータ、IoT(モノのインターネット)に携わる「先端IT人材」の不足数が、2020年には4.8万人に拡大すると予測している。その予測を裏付けするかのように、ITサービス会社を中心にAIエンジニアの求人案件が増え続けている。

 そんな中で、特徴的なサービスを展開しているベンチャー企業がある。人工知能(AI)分野のオンライン教育サービスを手がけるSTANDARDだ。

 同社はAI分野の学習を進める学生団体「東大人工知能開発学生団体HAIT(ハイト)」の代表者らが2017年8月に設立。オンライン教育サービス「AI_STANDARD」を提供している。STANDARDの賛助企業・団体として、一般社団法人日本ディープラーニング協会も名を連ねる。同協会の理事長は、日本のAI分野の中心人物である松尾豊東京大学特任准教授が務めている。

 AI_STANDARDは、IT(情報技術)エンジニアがAIを実務で使いこなせるようにするための法人向け研修プログラムである。その特徴について、石井大智代表取締役CEO(最高経営責任者)は「AIの初学者が、実務に必要な知識を過不足なく、しかもつまずかず学べるように工夫を凝らしたこと」と語る。