人間以上の精度を持つ“コンピュータの目”

IoT、AI、ロボット。最近これらのキーワードを耳にすることが多くないだろうか? 関連分野では世界中の研究者・技術者がしのぎを削り、日夜研究を重ねている。

7月20日に行われた、ソフトバンクの法人向けイベント「ソフトバンクワールド2017」の基調講演では、アメリカのロボット企業、ボストン・ダイナミクスが登壇。そこで、アーム付き4足歩行ロボット「Spot Mini(スポットミニ)」が登場し、会場を大いに沸かせた。

デモンストレーションでは、Spot Miniが自ら物体を手にし、移動して側にいる人物に渡してみせた。段差などの障害物を器用に避けていく様子は、まるで本物の生き物かのように見える。

CEOのMarc Raibert氏いわく、「Spot Miniは、視覚から得た情報をもとに、周囲の障害物と衝突しないように判断しながら歩いている」という。ロボットの目、すなわち“コンピュータビジョン(CV)”は、着実に生物の目に近づいてきているのだ。CVの発達が、今後のロボットの未来を大きく左右するだろうことを想像させてくれるようだった。

CVの研究は、教育の現場にも大きな影響を与えている。ロボット工学を学べる大学は国内でも年々増加し、中には大きな功績を挙げた研究室もある。東京電機大学もその一つだ。