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イノベーション
2017.06.12

風雲児アンダーアーマーが描く野心的な未来予想図
IoT時代、<企業のビジネスモデル>が変わる

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 世界的に、スポーツ用品企業のビジネスモデルは大手のスポーツ用品流通企業に対する製造卸業であり、直営店のようなレアケースを除けば、直接のお客さまはエンドユーザーではない。米国内では、スポーツオーソリティやディックス(DICK’S)のような大型店舗を構えるスポーツギア専門店や、ウォルマートなどのGMS(総合スーパー)、アマゾンのような通販サイトが、彼らの最重要顧客に相当する。

 お客さま情報はスポーツ用品流通企業が囲い込み、アンダーアーマーにはフィードバックされるケースは少ないので、中長期視点でマーケティング戦略を考える場合、どうしても3C分析のCustomerの領域で死角ができる。

 そう、お客さまと直接つながり、お客さまの行動データをビジネスに活用することは、アンダーアーマーならずとも多くのスポーツ用品企業にとって喫緊の課題であったのである。

 第2の理由は、企業の成長性に対する課題意識である。世界3位(年間売上高4500億円)のスポーツ用品企業になったとはいえ、米国と日本を主要市場とするアンダーアーマーは、文字通りグローバル展開を行っている1位のナイキ(年間売上高3.8兆円)や2位のアディダス(同2兆円)と比較すると、大きく水を開けられている。

 そればかりか、売上高はここ2〜3年、1000億円/年ペースで伸びているが、営業利益・純利益は全く伸びていない。製造業である以上、スポーツ用品というすでに成熟化したマーケットでより多くの量を売ろうとすれば、在庫や値引き販売のリスクは常に伴うのが宿命だ。

 企業としての明確な成長戦略を描くためにも、本業のスポーツ用品業が健全なうちに、次なる事業の柱を構築すべきタイミングに来ているということではないだろうか。

 第3の理由は、お客さまと企業がデータを媒介にして24時間365日つながるIoTのビジネスは先手先手と常に他社に先駆けないと勝ち残ることが難しいという特有のゲームルールによるものだ。

IoT時代の勝者の条件は「学習能力の速さ」と「オープンな企業連繋」

 最初はシンプルに小さな間口でサービスを導入し、お客さまのフィードバックを得ながらアジャイル(迅速な)改善を繰り返して、成功の糸口が掴めたら規模を拡大する「リーン・スタートアップ」と呼ばれる導入戦略が、IoT時代の勝利の方程式である。

 別の表現で言えば、IoT時代の競争優位は、従来のような「ヒト・モノ・カネ」といった内部リソースの配分ではなく、まさに「学習速度の速さ」なのである。

JBPRESS

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