名古屋からJR中央本線に1時間ほど乗ると、釜戸(岐阜県瑞浪市)という駅がある。その近くの市立中学校の廃校跡地にいま、日本の自動車産業の関係者が頻繁に訪れている。 2022年春、「自動車展示場」がオープンしたからである。展示場とはいっても、新車を展示するわけではなく、世界の最新の電気自動車(EV)を分解して、その部品構成などが分かるようにしている。 展示場を運営しているのは三洋貿易という商社だ。戦後、三井物産から独立した商社で、東京証券取引所のプライム市場に上場。ゴム関連や自動車部品を輸入している。三洋貿易が、米ミシガン州に本社を置くケアソフト社と提携し、同社の技術を展示、説明するために開設した