エネルギー源別に見た「火力発電」。いまや日本の電力供給の生命線を握る火力発電に消費した燃料の総量と、そこで使用した燃料(エネルギー)を熱量ベースで積算したグラフ。すなわち毎月の火力発電に消費した燃料の熱量の大きさを積み上げたもの、と受け取ればいい。
火力全体の中でLNGの消費量が原発事故以後に急増したが、ある時期からその絶対量は頭打ちになっている。現状の大規模発電設備の中で「LNG焚き」の発電設備を24時間フルに稼働させる限界に到達している状況が続いていると見ていい。これ以上増やすには発電所の新設が必要、ということだ。
そして、CO2排出量が多いからと一時稼働停止~廃棄に向かっていた石炭燃焼、そしてもったいない原油「直焚き」の設備もフルに近い稼働状態を続けていることが、燃料消費量から読み取れる。
LNGを含めた燃料輸入量の増大は貿易収支を圧迫して赤字に転化させてしまった。世界的に需要が増している天然ガス資源の“取り合い”も、輸入コストはもちろんだが、日本にとってはエネルギー安保の面でも不安を拡大させるに十分なレベルだ。
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