文＝橋本優香
フレグランスは“個を活かす”時代へ！
ジェンダーフルイドとは、自分は時と場合によって男性だったり女性だったり、どちらでもなかったりするなどと性別が行き来するセクシュアリティのことを指します。
ファッションでも美容でも、この流れが普通となってきており、「自分がやりたいことを自由にする」時代へと移行中です。
美容の中でも、ジェンダーフルイドを牽引しているのがフレグランスと言えるでしょう。それは、身に着ける香り＝自己表現の手段であることが大きな要因なのでしょう。
ジェンダーフルイドなフレグランスとは、どんなジェンダーの人でも違和感なくつけられる香りをいい、“あなたはこの香りをまとうべき”という決めつけに捕らわれず、個を活かした香りを演出できるのです。では、今すぐ纏いたいフレグランスをご紹介しましょう。
１）プラダ「パラドックス」
ブランドのDNAでもある“矛盾”がテーマ
この秋の話題といえば、9月20日発売のプラダ「パラドックス」。プラダのクリエイティブ・ディレクターのミウッチャ・プラダ氏とラフ・シモンズ氏がディレクションし、ジボダン社マスター調香師であるナデージュ・ ル・ガランテゼック、シャマラ・メゾンデュー、アントワーヌ・メゾンデューがブレンドを手掛けた。ブランドのクリエイティビティを支えてきた、クラフトマンシップとテクノロジー、伝統とモダニティー、チャレンジ精神と洗練さ、厳格さと幻想性などの相反する要素の「矛盾（パラドックス）」が持つ魅力を表現。
ネロリやジャスミンの花を中心にしたフローラルアンバー
ベルガモットやジャスミン、ネロリなどの花々が香るフローラルノートからスタート。中でもネロリは蕾の段階からエッセンスを抽出することで、よりフレッシュな香りを閉じ込めることに成功した。そこにベースとして、マスキュリンなムスクやアンバーを採用。華やかながらもアバンギャルドな深みのある香りに！
