温泉街一番の高台にある露天風呂は最高の見晴らし
湯之島館は源泉「元湯」を保有し、それを大浴場と露天風呂、家族風呂、客室の露天風呂に使用する。温泉街一番の高台にある露天風呂は、巨石が配された庭園風。
深めの湯船に、つるつるした肌心地のアルカリ性単純温泉が満ちる。皮脂をほどよく落とす石鹸のような働きがあり、肌を清潔にする美肌の湯だ。
下呂温泉は、草津、有馬と並び「日本三名泉」にあげられる。開湯は平安時代までさかのぼるが、現在の源泉がある飛騨川(益田川)の川原で湧出がはじまったのは鎌倉時代。
宿近くの「温泉寺」は、下呂温泉の歴史を伝える文永二年(1265)創建の古寺。「湯掛薬師」参拝後、長い石段を下ると温泉街へ。
共同湯をはじめ、浴衣で温泉街散歩も楽しい。元湯と書かれた共同浴場「白鷺の湯」は、大正15年から地域に愛される温泉だ。「この湯に入ったら1日中、体がぽかぽか温まる。体を冷やしてはダメだからゆっくり浸かってね」と地元のお母さんに声をかけてもらって、心まであったかい気持ちになった。