原油価格が下落傾向にあることから、会合直前になって「OPECプラスは日量100万バレル程度の追加減産を行うのではないか」との観測が流れた。だが結局、サウジ単独で追加減産を実施することになった。サウジの7月からの原油生産量は日量約900万バレルとなる。 そもそもサウジのアブドルアジズ・エネルギー相は5月23日、「4月に痛い思いをしただろう。(追加減産に)気をつけろ」と述べていた。原油価格の下落で利益を得る「空売り」を仕掛ける投機筋に警告を発したのだ。 実際、4月3日にOPECが自主減産を発表した際には、米WTI原油先物価格が大幅上昇し空売り勢が損失を被った。この苦い経験が投資家の間によみがえり、