「会議の時間」を減らし「雑談の時間」を増やせ

「働き方改革」によって、会議が担う役割は大きく変わろうとしています。

 古き良き日本の企業であったような、議論の合間に、雑談をしたり、思い出話をしたり・・・そのようなのどかな、愛想を振りまくような会議は今後、なくなってくるかもしれません。これからの会議は、「今日は何時何分までにこれを決めなければいけません。さあ決めましょう」という、極めてドライな場になることでしょう。

「なんともさばさばとした、クールな職場になってしまうものだ」と寂しくなるように思えますが、決してそうではありません。会議の時間が減るということは、その分、会議以外の時間が増えるということ。人を集めて意思決定をするための時間は減りますが、部下からの報告・連絡・相談を聞いたり、部署内でコミュニケーションをとったりという時間は増えるわけです。

 私はここに、「生産性向上」のヒントがあると考えています。

 ちょっとした雑談が、仲間と仕事をスムーズに回すための潤滑油になったり、新たなアイデアを生み出すヒントになったりする。私たちが何気なく、経験として感じていた「雑談」の効果が、「働き方改革」によって、真剣に考えられ始めてきたのです。