稼ぎ頭のアメリカでクルマが売れないという営業的な理由で経営危機に陥っている日産自動車。復活を果たすには日産の商品力強化やユーザーコミュニケーションの改革が急務だが、それには時間とお金がかかる。2024年3月に覚書を交わしたホンダとの提携はいまだに具体像が見えてこない。窮地に追い込まれた内田誠社長は社内と企業間に複雑にまたがる難局に対処できるか──。自動車ジャーナリストの井元康一郎氏がレポートする。(JBpress編集部) 今年上半期の営業利益が前年同期比90%減という急激な業績悪化に揺れる日産自動車。利益大幅減の要因は稼ぎ頭のアメリカだ。本来アメリカで人気を獲得すべきモデルが次々と空振りし、デ