[グラフ2] グラフ1と同じ時期に、火力発電に使われた燃料それぞれの消費量を示す。単位はLNG、石炭が「万トン」、石油系が「万キロリットル」。
液化天然ガス(LNG)と石炭は重量で、それ以外の石油系燃料は容積で示しているので、それぞれの棒グラフの高さが発電量に即しているわけではない。特に石炭は他の4種に比べて重量あたりの発熱量(エネルギー)が小さいので、それを勘案した場合はここに表れているものの半分ぐらいの高さになる。
いずれも2011年7月あたりから消費量が前年に比べて大幅に増え、特に冬に向けて、原発からの電力が失われるのに対応して増加傾向がさらに大きく表れている。LNGは、産出地側での液化設備、海上輸送の船舶容量などに限りがあるはずで、それが増加を抑制している可能性も考えられる。さらに世界的に天然ガス需要はGTL(天然ガスの液化燃料化)も含めて増加し、価格が押し上げられている。日本は「足元を見られる」ことも考えなければならない。原油「直焚き」が重油と同じレベルに増えていることも、決して好ましいことではないはず。
拡大画像表示