小学生から海外留学をする例が増えているという。親子留学、その実態は……(写真はイメージ、©Klaus Vedfelt)

 小学五年生の息子が言った「塾を辞めたい」という一言。そこから子どもの教育を見つめ直し、母子ふたりでカナダへ「親子留学」を果たした著者。

 WEBメディア『シンクロナス』では、親子留学のリアルを現地からオンタイムで綴り人気を博している【母子ふたりのカナダ留学】。

 そんな高橋さんが語る、最近の「海外留学のお金の事情」をお届けします。  

 「空前の円安」で、悲鳴を上げているのは旅行者だけではありません。学費や生活費が割高になる海外留学にも、大きく影響を与えています。

 2022年8月から子供と2人でカナダにやってきました。

 子供の学生ビザを取得し、子供が現地の学校に入学。私は子供をケアするために帯同する親子留学の形です。渡航してから1年半ちょっと経過し、カナダでの新生活には親子ともにとても満足しています。ですが、唯一「お金」の問題だけは日々私の心を悩ませているのです。

東京に住んでいたころよりも節約生活

 先日カナダでの生活費を全公開しました(「第9回 カナダ親子留学の生活費を公開! 家賃、光熱費、保険…学費以外に月いくらかかる?」)が、実際に生活してみると、インフレの影響もあり「想像していたよりお金がかかるなぁ……」というのが率直な感想です。

 特に、住居不足による家賃の高騰がいちばん大きなネックになっていて、加えて私の収入も日本に住んでいたころより減っていることもあり、以前よりは明らかに節約生活をしています。

 日本に住んでいたときなら、ちょっと喉が乾いたからコンビニや自動販売機で飲み物を買おう、今日は疲れたから外食にしよう、と気軽にしていましたが、こちらに来てからは外に出るときは必ず水筒を持ち歩き、外食は滅多にせず、スーパーでチラシ掲載の特売品を中心に買い物をする日々。

円安でさらにかさむ学費や生活費

 それに加えて困っているのは、円安の問題。私がカナダ行きについてリサーチを始めた2021年ごろは、1カナダドルが90円くらいでした。そして、1年目の子供の学費を支払った2022年は90円ちょっと。ですが、今はなんと111円! 20円程度も円安になってしまっているんです。