海底に続く斜坑は、どっしりとした風門でふさがれている。ほかのトンネル駅でも見られるように、地下から吹き上げてくる風を防ぐためのものだ。風門を開けるときは改札扉を閉じる。乗り場の外まで風が吹き抜けないよう、風門と改札扉はどちらかが必ず閉まっているようになっている。

 改札扉が閉まり、出発準備完了だ。

 発車合図の音とともに風門が徐々に上昇し、斜坑トンネルが見えてくる。運転士さんの敬礼に、少し胸が熱くなる。

体験坑道駅まで7分の旅路

 運転席の左隣には横向きの座席があり、かぶりつきで進行方向を眺めることができる。