1月29日の米WTI原油先物価格(原油価格)は前週末比1.23ドル(1.6%)安の1バレル=76.78ドルと4営業日ぶりに反落した。原油価格は一時79.29ドルと約2カ月ぶりの高値を付けたが、その後、中国経済の減速懸念で下落に転じた。 香港の高等法院が同日、経営再建中の中国不動産大手・中国恒大集団の法的整理手続きの開始を決定したからだ。これにより中国の不動産市況がさらに悪化し、同国の原油需要の伸びが鈍ると嫌気された。 足元の原油市場は強弱材料が交錯している。中東地域を中心とする地政学リスクが相場を押し上げ、中国経済への懸念が下押し圧力となっている構図に変わりはないが、原油価格はこのところ強含み