人生100年時代の資産戦略で最も大事なことは、できるだけ長く働くこと。筆者はほかの記事でもくり返し述べてきました。しかし、定年・役職定年まで働き、子会社や関連会社、取引先で仕事を得たとしても、70歳まで働くことができれば御の字でしょう。もっと長く働きたいと思うなら、どうすればよいのでしょうか。

 たとえば、定年後にフリーランス(自営業者)として何らかの職を得ることができれば、身体が健康で受注が続く限りずっと働くことができます。定年後にフリーランスとして新たな職業人生を歩むのも、有効な選択肢のひとつといえます。

あなたへの発注者は“かなり”若いひと

 定年間近もしくは定年後にフリーランスとして働くことを考える場合、これだけは覚えてほしいことがあります。「仕事の発注者は自分よりかなり若い」ということです。

 会社勤めのときは、若い人といえば部下や後輩がほとんどでした。本心はさておき、あなたのことを形の上だけでも立ててくれることが多かったと思います。その立場が一気に逆転します。

 部下ではなく発注元の担当者として、あなたは20代や30代のビジネスピープルと相対するわけです。仕事のやり方や考え方、ライフスタイルが違うのは当然。打ち合わせでは、あなたが先方へ出向きます。外注先・外部協力者の1人なのですから。