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テクノロジー
2018.02.26

ブロックチェーンが秘めるものすごいポテンシャル
暗号通貨だけではないブロックチェーンの活用事例その1

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電気の売り買いもダイレクトで

我々が普段使っているエネルギーの分野でもブロックチェーン技術が活用されようとしている。

まずは「スマートグリッド」と呼ばれる送電網のデータ管理。ブロックチェーンを使った実証実験が福島で行なわれる。スマートグリッドは送電の管理システム。再生可能エネルギーなどが注目され、ソーラーや風力などの自家発電システムとともに注目を集め始めている。

日本でも2016年から電力自由化が始まり、どこから電力を買うか、を自由に選べるようになった。これにより電力の売買も活発化しそうだ。しかし、家庭によって電力消費には差があり、自家発電して余剰する家もあれば、消費するだけで余らない家もある。これらの余剰電気を不足している家庭に送れれば無駄な電力が減る、という仕組み。このようにして、電力の過不足を管理するシステムがスマートグリッドだ。

余剰電力を調整した(各家庭で電気を送りあった)記録はブロックチェーンに残るようになっている。この記録により、報酬のやり取りができるのだ。このとき、送金と同様に中央組織を経由せず、ユーザー同士がダイレクトにやり取りを行なう形となるため、電力会社に比べてコストが低く抑えられる。これまでは電力会社に電気を売るものの、買取価格と使用料金のバランスを考えるとあまりメリットを感じないケースが多かった。しかし、スマートグリッドであればコストが低く抑えられ、売電のメリットも大きくなることだろう。

欧州では、オランダ・ドイツを拠点とする送電会社のTennetが、再生エネルギー電力を消費者側で蓄電するシステムの構築に取り組んでいる。再生エネルギー事業者や太陽光蓄電池メーカーと共同で開発中だ。目的は、これまでの中央集権的な電力網から、電力消費者の家庭を軸とした分散型電力網への転換だという。

背景として、通常の電力網に再生エネルギー発電による電力を接続すると、再生エネルギー発電の電圧が変動する等の影響が生じやすくなるとのこと。そこで、ブロックチェーンを使い電力データ(取引される電力量や環境価値の管理・保持・交換)を暗号化することで、これまでは複雑すぎて管理できなかった電力を安定化させるのが目的。

この実験が成功することにより、再生エネルギーのリスクが大きく減り、電力網の安定性が高まるため、太陽光や風力発電の普及にも貢献すると考えられている。


ほかにも、ブロックチェーンはシェアリング、医療、国家システムなどでも活用されている。これらについては別稿にて紹介したい。

JBPRESS

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