IoTで話題になるのは、スマート冷蔵庫や電子レンジ、ディスプレイにもなるウィンドウといった近未来的な家電製品だ。何よりも見た目や機能からして、いかにもIoTといった感じがするため人の目を引きやすいからだ。

しかし、IoTはそんなに大げさなものではなく、もっと身近で生活に自然に溶け込むものであって良いはずだ。そんなIoT家電がスマート電球「TeNKYU」である。

TeNKYUが開発したこの電球は、フルカラーLEDや人感センサーを搭載する「スマート電球」である。人が近づくと点灯し、スマホで発光パターンをプログラムしたり、色を変更したりできる電球はすでに何社からか発売されているので、その類の製品かというと、そうではない。

本製品は、インターネットに接続されており、さまざまな情報を光と色で表現して知らせてくれる賢い電球なのである。それではTeNKYUを導入することで、生活にどういった変化をもたらしてくれるのかを説明しよう。

ぱっと見では、少し大きめのLED電球

「TeNKYU」の見た目は一般家庭でよく見られるLED電球そのものだ。多くの家庭で使われる電球用のソケットに装着できる。線の切れた電球を新品に交換する感覚で導入できるので、IoT機器を導入したといった実感はないだろう。

それもそのはずこの製品は、「生活に溶け込む」「手間いらず」をコンセプトに設計しているためだ。タッチパネル式の大画面液晶ディスプレイを搭載する“いかにも”なスマート冷蔵庫がキッチンに鎮座している、というような派手さはまったくない。

ソケットから電源を取るので電池交換の必要もない。実にシンプルだ。

スマート家電らしく機能を追加できる

このTeNKYU、まだ完全に開発が完了したというわけでなく、いままさに開発が完了に近づいている段階だ。そのため、すでに行える機能、これから追加される予定の機能といった過程にある。

アプリを追加することで機能を増やせるところが、スマート家電らしいと言えるだろう。現在スマート機能として利用できるのは、天気予報アプリ(iPhone用)と組み合わせた「雨降り通知」機能だ。

「傘を持って行こうか? やめようか? 今日の降水確率はどうだろう……。」と微妙な天候の日は誰しも悩むことがあるはずだ。

天気予報アプリをiPhoneにインストールしておきTeNKYUを玄関の照明に使用していれば、ネットの天気予報から情報を得ておき、外出を人感センサーが感知したタイミングで、その時間以降の降水確率が50%以上であった場合、青く点灯することで、傘を持って出るように促してくれる。

住んでいる地域は「天気予報アプリ」の地域設定から場所を選択するだけだ。日本以外はどうかというと海外の主要都市に対応しているので、もちろん外国でも使える。