こうして、初めて経営理念と個人の夢がちょっとだけでも重なり合いました。いまは、社員みんなが素晴らしい人生を歩めるような会社を目指しているところです。

頭の良し悪しは重要ではない

藤原 私は、社員に対して夢を持たせながら褒めながら育てるということをやってきました。それを通して確信していることがあります。それは、社員は素直さがいちばん大切だということです。

 頭の良し悪しよりも素直かどうかの方がずっと重要だと思っています。頭のいい人ほど変に自信があって素直じゃない。いろいろな人に学ぼうという謙虚さが欠けていることが多い。

 かつてはこの会社にも、褒めるとよけいひねくれる人がいました。そういう人たちの会話を聞いていると、「愚痴、言い訳、人のせいにする」の3点セットが必ず出てきます。自分を守りたいという防衛本能がそうさせるんですね。そこのところを改善せんと次の成長につながらへん。

 中小企業は人を育てるのにとにかくいろいろなことをやり続けなあきません。社員教育に終わりはないと思っています。次はこんなことせなあかんなと、あの手この手をずっと考えているんですよ。

 



 

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