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日本の資産家のおかれている運用環境は、世界的に見ても非常に厳しいものです。長引く超低金利と株価の低迷状態。超高齢化や巨額の財政赤字など、日本の将来への不安材料も山積しています。
そんな中、気がかりなのは富裕層と金融機関の関係です。金融機関の多くは金融商品の販売を主眼として業務を展開しています。銀行、証券会社、保険会社などが各分野の商品を売るために顧客と接すると、情報提供や商品の提案が一面的になりがちです。そして、金融商品販売のためのセールス・トークだけを鵜呑みにしていると、「木を見て森を見ず」の状態に陥り、運用の本来の目的を見失い、結果的に納得のいかない損失を招くことになりかねません。
そして、その資金が資産全体の中でどういう位置づけにあるのかという全体的な目配りが不十分になりがちです。富裕層の場合、多額の資金がいくつもの金融機関に分散していることが多く、知らぬ間に全体のバランスが歪んでいたりします。
また、人生における資産運用の目的や意義を明確にしておかないと、そもそも何のために運用しているのか、行っている運用が目的に合っているのか、わからなくなってしまいがちです。一方で、この目的や意義を、共に考え共有してくれる専門的なパートナーとしての金融機関は、なかなか見当たらないものです。
まずはお客様の個々の事情と資産の全体像をしっかり把握してくれること。それを前提に世界経済・市場の動向を踏まえた的確な資産運用アドバイスを期待できること。時代を超えて資産を守り、殖やすには、そうした顧客の視点、グローバルな視野と高度のスキルを持つ金融機関のサポートが不可欠といえます。