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こうした変化をつかむために、多くの企業では、積極的なデータ活用を考えていますが、うまくいかないケースも少なくないようです。それは、R2営業部の例でもわかるように、「欲しい情報」と基幹システムから「抽出されるデータ」との間に、即時性、粒度、精度の観点で、大きなギャップがあるからです。
例えば、IT部門から月次に出されるデータを集計して、分析用の数字をそろえるだけでも、数時間から半日程度を無駄にしていませんか? その後、分析作業を実施しようとしても、情報の粒度の問題で詳細な分析ができなかったり、情報が古くなってあまり役に立たなかったりすることもあるでしょう。さらに、古いデータをもとに、Excelで2次加工、3次加工して利用しているケースは少なくありませんが、これだとどうしても精度に問題が生じてしまいます。
しかし、これは決してIT部門のせいではありません。これまでのシステムは、こうした早い変化を想定して作られていなかったからです。せっかく集めているデータを生かせないばかりか、ユーザー部門とIT部門のストレスの原因につながるのでは、意味がありません。
そこで、ここからはマイクロソフトの「SQL Server 2008 R2」による新しいデータの活用方法を紹介していきます。