商品管理/情報共有/購買傾向の把握/影響要因の分析/セルフサービスBI/単品販売分析/顧客分析/在庫管理
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背景
こんな悩みにさようなら!明日から使えるシーン別データ活用法
複数ブランドの婦人服を製造・販売する「SQL商事」。同社は、百貨店、専門店、量販店のほか、関東一円に20もの直営店を展開。さらに最近では、インターネットでも商品を販売している。しかし、最近は不況のあおりもあって、全社的な売上げが落ち込みぎみ。また、顧客ニーズや購買行動が多様化してきたことに伴い、従来通りの施策では、期待通りの成果が出なくなってきている。そこで同社では、データの積極的な活用に目を向けるが…。
SQL商事
SQL商事
婦人用カジュアルウェアを製造・販売する企業。若年層向けを中心に複数ブランドを展開し、そのデザインとクオリティには根強いファンが多い。様々な卸・小売業者と太いパイプを持つほか、直営店やインターネットでも商品を販売するなど、積極的なビジネス展開を行っている。
  • Vol.1 営業部編・前編
  • Vol.2 営業部編・後編
  • Vol.3 経営企画部編
  • Vol.4 IT部門編

Scene1,成功体験を「全社共有」する方法は?

BIツールの導入によって売上げの増加に成功したSQL商事のR2営業部。全社的な売上拡大や販売促進をミッションとする経営企画部では、この成功を全社に広げたいと思っているようです。何か良い方法はあるのでしょうか。

scene1

 

企画A
えー、このようにR2営業部では、「セルフサービスBI」という自分たちで自由にデータを抽出・加工できるツールを使って、売上げを短期間で増加させました。以上、私のレポートを終わります。
企画部長
報告、ありがとう。しかし、これはすごいな。この短期間で前年比10%以上の売上増ってことか。企画部としては、この成功モデルをなんとか全社に広げたいと思っているんだが、考えられる阻害要因と具体的な方法について、議論がしたい。
企画B
まず、阻害要因としては、スキルレベルにバラツキがあることが挙げられます。R2営業部のメンバーは比較的若い人が多いので、パソコン操作に習熟していて、ツールの導入もボトムアップ型で進んだと聞いています。しかし、全社展開をする場合、店長や商品部のバイヤー、管理職など、必ずしもパソコン操作に慣れている人ばかりではないという点が懸念されます。
企画A
それから、パソコンのExcelのバージョンも問題になります。R2営業部は、部内全員が最新版のOffice 2010だったので。たとえ自分で分析しないことを前提にしても、この部分をクリアしておく必要があると思います。
企画部長
そうか。確かに、すべてのパソコンに最新のExcelを導入することは、ちょっと難しいな。これからIT部門と相談するにしても、全員に行きわたるのは来期以降になるだろう。それでは、全社展開に向けてどんな方法が考えられる?
企画A
はい。この会議の前に、実はIT部門に前もって相談したところ、「PowerPivot for SharePoint 2010」というアドイン機能を勧められました。Webサイトからダウンロードできるこのアドインを使用することで、R2営業部が作った分析結果などを、Webブラウザーを使うだけで共有できるらしいです。
企画部長

なるほど。それなら、社内誰もが使えるな。

企画A
はい。例えば、R2営業部が作った各店舗の売上げを天気別で分析した結果を置いておきます。そうすると、他の営業部も「自分たちのブランドを天気別で分析した場合はどうなのか」「店頭のディスプレーを工夫した場合の想定効果はどうなのか」ということを考え始めるわけです。
企画部長

そうだな。情報共有することで、気付きを促せれば、意識改革につながっていくだろう。

企画A
はい。これまでは、各営業部のブランドごとに販売方法がバラバラで、部を超えた共有がなかなかできませんでした。でもデータをうまく共有すればすべての営業部が、売上げの多い営業部や店舗の工夫を積極的に取り入れるようになるし、顧客分析や在庫管理など、様々な分析を自分たちでも始めると思います。
企画B
きっと営業部だけじゃありませんよ。商品部も自分の仕入れた製品の売れ行きが気になるから、流行の色とかアイテムといった影響要因や購買行動の把握などを、読み解いたり、分析したりするようになるでしょうしね。
企画部長

よし、決まりだな。早速、具体的なプランを練ろう。

ここがポイント

システムを意識せずに誰もが情報を活用できる!

 VOL.2で紹介したように、セルフサービスBIによって、各ユーザーは好きなデータを抽出し、好きな形で分析できるようになります。しかし、分析した結果をそれぞれが保存しておくだけでは、“宝の持ち腐れ”です。そこでお勧めしたいのが、PowerPivot for SharePoint 2010を使った全社での情報共有です。これは、作成した PowerPivot ワークブックを SharePoint Server 2010 にアップロードし、データソースとの接続やアクセス制御を一元管理しながら、ユーザー間でセキュアに共有するもの。共有した PowerPivot ワークブックは、Excel がインストールされていないパソコンからでも Web ブラウザーから参照できるようになります。




 具体的には、保存されている Excel ファイルの内容をサムネイル形式などで確認。サムネイル画像を素早く切り替えてシートの内容を表示、さらにそこをクリックすることで該当するシートがブラウザー内で開くようになっています。

 また、直感的に素早く目的のデータや要因を探せることも大きな特長です。気になる部分のデータやグラフをドリルダウンしていくことができるため、Excelに慣れていない管理職や現場の担当者でも十分に使いこなすことができます。

 こうした仕組みを構築すれば、企業内に分散している各部門の生きた情報をそのままリアルタイムに活用し、部門ごとのデータベース情報を見通す情報ポータルとして、システムを意識せずに活用することが可能となります。

 ツールを押しつけてもなかなか使ってもらえるものではありませんが、こうして形がある状態で目の前に見えるものがあれば、徐々に探究心がくすぐられ、新しいデータの活用が根付いていくでしょう。

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Scene2,役員や上司からの急な資料作成依頼にも、すぐに応えられる!?

全社で情報を共有することで意識改革につながるだけでなく、経営層に対するレポートを充実させることで、意思決定の迅速化にも役立ちつつあるようです。

scene2
役員A

ああ、君。いいところに来た。

企画B

はい。何でしょう?

役員A
今度、役員会議があるだろう?
そこで、各ブランドの売上状況を確認した上で、今後の計画について議論することになっているんだが、その資料についてお願いがあってね。
企画B

はい、どんなことでしょうか。

役員A
それが、「ブランド別の売上げを地域や店舗ごとにわかりやすくできないか」ということなんだ。会議まであと3日しかないが、どうだ、できるか?
企画B

あ、はい。わかりました。ちょっと、やってみます…。

・・・・・数日後・・・・・

役員A
おお、すごいじゃないか。以前は、気になる商品の販売動向を問い合わせただけでも、調査に奔走していたくらいなのに。
企画B
いえ、実は、どうすればいいかとIT部門に相談したんです。そしたら、この前導入したSQL Server 2008 R2のレポート機能を使ったらどうかとアドバイスされまして…。
役員A

ほう、レポート機能ねぇ。

企画B
はい。この機能を使えば、例えば各店舗の売上状況などを地図データと組み合わせて分析したり、広域な商圏分析などが可能になるんです。他にも、競合他社との売上状況の比較はもちろん、動態人口をもとにした新規出店や店舗リニューアル計画などに役立てることもできるようです。
役員A
なるほど、それはすごいな。いつもは、状況の報告や確認だけで、会議が長引くんだが、今回は、今後の経営方針についても早めに議論できるだろう。

ここがポイント

わかりやすく美しいレポートを誰もが自由にデザインできる!

 全社の売上状況などを共有するためのレポート作成。これを普段から使い慣れたExcelを駆使して行っているケースは非常に多いでしょう。しかし、社内には様々なデータが異なるフォーマットで散在し、それを集約することは並大抵のことではありません。例えば、データを集約して、グラフや表でまとめる作業に何日も費やしているといったことがないでしょうか。




 その点、SQL Server 2008 R2の標準機能である「Reporting Services」を使えば、抽出したデータを必要な形式へと簡単に加工することが可能になります。

 Reporting Servicesを利用したレポートを作成するためのツール、Reporting Builderは、Officeアプリケーションと同様のインターフェースであるため、専門的なツールに不慣れなユーザーでも、多次元の表形式、グラフ、チャートおよびゲージなどを含むグラフィカルなレポート作成ができるのです。

 この機能を活用すれば、SQL商事でも実践していたように、各店舗の売上状況などを地図データと組み合わせて分析したり、広域な商圏分析を行うことも可能です。もちろん、作成したファイルを、役員会議や顧客へのプレゼンテーションとして、様々な形で利用することもできます。

 他にも、SQL Server 2008 R2では、スケジュールに沿ってレポート閲覧者へ配信を行ったり、閲覧者が希望するデータを抽出してレポート作成を行う機能なども提供。これにより、社内の業務やワークスタイルは大幅に効率化していくでしょう。
急遽、新しいレポートを作成することになった経営企画部ですが、可視化機能、分析機能を使用することで、重要な情報を確実に伝えるためのリッチで正確な表現が可能になったようです。こうした情報を共有・活用することにより、新しい意思決定や施策が生まれ、落ち込みぎみだった全社の売上げも、回復していくことになるでしょう。

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経営企画部も驚いた、営業部のBI導入後の伸び率とは? ツール導入がR2営業部にもたらした効果については、前回VOL.2で!
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