まず、いつものように世界の原油市場の需給を巡る動きを確認しておきたい。 石油輸出国機構(OPEC)は10月14日に発表した月報で、9月の原油生産量は前月比60.1万バレル減の日量2604万バレルだったことを明らかにした。リビアとイラクの減産がこれに寄与した。 リビアの9月の原油生産量は前月比41万バレル減の日量54万バレルだった。だが、政情が安定したことで足元の生産量は元の水準(日量120万バレル)に戻っている。 イラクの9月の原油生産量は前月比15.5万バレル減の日量411万バレルだったが、同国の生産枠(日量400万バレル)を上回ったままだ。 OPECによれば、OPECとロシアなどの大産油国