従前より筆者はドイツ国内の経済活動にかかるコストがにわかに上昇していることを背景に、同国の直接投資フローが純流出に傾いている兆候に注目してきた。 その兆候は既に国際収支統計上では確認されつつある。特に2022年から2023年にかけては海外からドイツへの対内直接投資が急減し、直接投資全体では過去に類例を見ない純流出に直面していた(図表①)。【図表①】 こうした中、9月2日に飛び込んできたニュースは、まだ淡い「懸念」でしかなかったドイツの産業空洞化というテーマが「現実」になりつつあるという警鐘にも見受けられる。 同日、ドイツ最大手の自動車企業であるフォルクスワーゲン(VW)社はドイツ国内の工場閉鎖
独フォルクスワーゲンの国内工場閉鎖が示唆するドイツの産業空洞化、果たして日本の二の舞になるのか?
【唐鎌大輔の為替から見る日本】名だたるドイツ企業がドイツ脱出を考える理由
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