デビッド・キャメロン氏はいつもそれらしく見えた。 世界最強の権力者でさえ、ジャケットを脱ぎネクタイもしめずに自然に振る舞う英国首相にたじろいだ。 米国のバラク・オバマ元大統領はキャメロン氏のことを、「問題を把握する能力が素晴らしいうえに、会話が巧みで、人生で追い詰められたことがこれまでに一度もない人物のような落ち着きを備えている」と評した。 キャメロン氏は素晴らしい首相になれる資質を持っていた。 聡明で、勤勉で、機知に富み、物腰が洗練されていた。それなのに、ものの見事に最悪の首相の一人になった。 ブレグジット(英国の欧州連合=EU=離脱)の是非を問う国民投票で敗れて首相を辞任した2016年から
デビッド・キャメロンの復帰が物語る英国政治の現状
史上最悪の首相とも呼ばれた政治家、EU離脱から緊縮まで失策だらけ
2023.11.22(水)
The Economist
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