最近受けた健康診断で、筆者は心臓が止まるような思いをした。 あるアフリカ系米国人の看護師が、ドナルド・トランプが大統領だった時は今よりずっと暮らし向きがいいように感じたため、来年は恐らくトランプに投票すると言った時のことだ。 米国の民主主義の未来についてはどう思うのかと聞くと、「それについて考える時間はあまりないですね」と返してきた。 ではジョー・バイデンの経済改革はどうなのか。「実感はないです」と言った。 断片的な逸話はミスリーディングなこともある。だが、この看護師の見方を裏付けるデータがある。 トランプ時代には、米国のブルーカラーの賃金の伸びが数年ぶりにインフレ率を上回った。バイデンの下で
米国経済、実感なき「バイデン景気」
経済成長の恩恵に偏り、庶民の感覚が大統領選を左右
2023.8.3(木)
Financial Times
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