10日ほど前であれば、銀行は2007~09年の金融危機の悪夢の後に修復されたと思っていたかもしれない。 それが今、銀行にはまだ心臓が止まるような恐怖をもたらす力が残っていることが明らかになった。 3月9日に米国のシリコンバレーバンク(SVB)がすさまじい取り付け騒ぎに見舞われ、わずか1日で420億ドルの預金が流出した。 しかも、SVBはほんの1週間で破綻した米銀3行のうちの1行でしかない。 規制当局は週末にかけて大慌てで救済策をまとめた。それでも顧客は安心できず、自分の預金は大丈夫なのかと再度問いかける事態になっている。 投資家は怯えている。 今月に入ってから米銀の株式時価総額が2290億ドル