2021年4月から「半分在宅」を導入する日立製作所が毎年実施している「Hitachi Social Innovation Forum 2019 Tokyo」にて。背景のパネルはレゴ認定プロビルダーの三井淳平氏の作品(著者撮影)
(朝岡 崇史:ディライトデザイン代表取締役)
1918年から1920年に流行したスペイン風邪は全世界で患者数約6億人に達し、2000万人から4000万人が死亡した。
その後の研究により、スペイン風邪は元来鳥類を中心に保有されていたウイルス(A型インフルエンザウイルス)がヒトや他の動物へと感染が拡大する中で遺伝子を大きく変化させ、現在知られている香港型やソ連型に変異してきたと報告されており、今さらながらに新型コロナウイルスとの類似点に瞠目せざるを得ない。
しかも、スペイン風邪流行のピークは冬の時期を中心に3年間にわたり毎年繰り返され、少なくとも最初の2回は日本国内だけでも死者4000人以上という甚大な被害を出したことに注意が必要である(下のグラフ)。
日本におけるスペイン風邪(A型インフルエンザ)の死亡者数の月別推移(出典:東京都健康安全研究センターによる2005年のレポート)