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イノベーション
2016.12.20

収穫量を120%にアップさせた農業IoTの導入事例
環境データで攻めのIT農業を行う “みどりクラウド”

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大手企業からスタートアップまで。農業はIoT活用の最前線

 「農業」といえば、天候に左右される、経験値が必要、利益が上がりにくいなど、重労働というイメージを抱いている人が多いのではないだろうか。事実、日本の農業は高齢化の進行と担い手の減少による労働力不足、生産性の低さが大きな問題となっている。

 農林水産省では農業が抱える問題に対し、農作業の省力・軽労化、新規就農者への技術の継承などを重要な課題とし、2013年11月よりスマート農業の実現に向けた研究会を設置。ロボット技術やICT活用に係る公的研究機関、民間企業との連携を図り、問題解決に向けた取り組みを行っている。

 国によるスマート農業への動きもあり、近年の農業はIoT・ICT活用の最前線として、パナソニックやNEC、富士通などの大手からスタートアップまで、さまざまな企業が参入を開始した。

 温室内環境遠隔モニタリングシステム「みどりクラウド」の開発・製造・販売を行っている株式会社セラクは、まだIoTという言葉が一般的に認知されていなかったころから、IoTの研究開発を進めてきたという。今回はみどりクラウドの開発責任者に、農業におけるIoTの役割や自社の取り組みについて話を聞いてきた。

 「わが社はもともと、IT企業としてITインフラの構築や、システム開発、WEBサイト制作を中心に行っていました。2007年くらいから、自社のプロダクトを持とうという動きがあり、アプリ開発なども行いましたが、ゲーム業界の多くがアプリに進出してきたので我々は独自の線で行こうと、今でいうIoT分野に移行していきました」

 当初は洗面台にAndroidを組み込んだスマート洗面台などをつくっていたが、社内に環境問題や地方が抱える課題に関心の高い人間が多く、それをITの力で解決することはできないかという思いから、みどりクラウドのプロジェクトが始まったのだとか。

農業がITに求めたのは環境データ

 セラクはこれまで農業とはまったく無縁のIT企業だったため、開始直後は農業がITに何を求めているのかもわからなかったし、どうやって農家とつながればいいかもわからなかったという。

 「困っていたときに、私の母校の先生が大阪府立大学に在籍していたご縁で、大阪府立大学と、農業系の環境計測装置などをつくられているエスペックミック株式会社の3社で農業向け環境モニタリング装置の研究開発を行うことになりました。

 大学とエスペックミックさんが間に入ってくださったおかげで、農家とつながることができ、現場では温度と湿度などの情報を求めているということが見えてきました。そこからさらに、必要とされている情報をITでどう表現にすれば良いのか、現場の要望を叶えるため、プロトタイプを作っては農家の方からフィードバックをもらうという作業を繰り返し続け、2015年にみどりクラウドが完成しました」

JBPRESS

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