新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が起きてから4年が経過した。 有効なワクチンや治療薬が普及したことで新型コロナはようやく「流行風邪」になった感があり、日本でも通常通りの日常生活が戻りつつある。 だが、世界保健機関(WHO)は「『疾病X』によって次のパンデミックはいつ起きてもおかしくない」と警戒している。 疾病Xとは、医学的に知られていない病原体により世界規模で引き起こされる流行病のことだ。「最悪の場合、世界全体で5000万人超の犠牲者が発生する可能性がある」とWHOは想定している。 5000万人超という規模は、1918年から1920年にかけて世界的に流行した「スペイン風邪」に