5月8日の米WTI原油先物価格(原油価格)は前日比0.61ドル(0.8%)高の1バレル=78.99ドルで取引を終了した。取引開始直後に76.89ドルと3月上旬以来の安値となった。だが、米エネルギー情報局(EIA)が公表した週間の統計で原油在庫が市場予想以上に減少したことが判明したため、買い戻す動きが広がった。 原油価格は昨年10月以降、中東地域の地政学リスクの動向に影響されているが、世界市場の需給バランスで決まるのが基本だ。 まず、いつものように世界の原油市場の需給を巡る動きをアップデートしておこう。 石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの大産油国で構成するOPECプラスは原油価格を下支えす