果たして、金価格は、長期で見たときに物価の動きを上回るのか? 図1は、米国における金価格と消費者物価指数の推移を、1880年を基準(=1.0)として示したものである。 まず気がつくのは、1930年代を除くと、ニクソンショックが発生する1971年までは、横這いで推移する時期が長かった点であろう。1879年に米国は、事実上の金本位制に移行したことから、一時的に金本位制を離脱した時期を除くと、米ドルは金に裏付けられて発行された通貨だったからである。 金と米ドルとがリンクしているならば、金の米ドル建て価格は、ほぼ固定されたと考えてよい。この固定化された価格を平価と呼んでいるが、図1の1934年の金価格
「インフレ対策に金」との通説は正しいのか 日米で140年超の値動きを分析すると…
株高に沸くなか、史上最高値圏で推移する金価格の今後を占う
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