ヒトの細胞は、神経細胞や心筋細胞などを除いて常に分裂・増殖を繰り返している。ただし無限に分裂し続けられるわけではない。 分裂回数には「ヘイフリックの限界」と呼ばれる法則があり、一定の回数を超えると分裂できなくなる。ヒトの場合の限界値はおよそ50回とされ、細胞分裂できなくなった状態が、細胞にとっての老化である。「培養皿の上でマウスの皮膚の細胞などを継続的に観察すると、細胞は死滅しないけれども、いずれ分裂しなくなります。これが細胞の老化であり、限界まで分裂を繰り返した細胞を老化細胞と呼びます。老化細胞は加齢に伴って体内に蓄積し、さまざまな加齢性疾患をもたらすと考えられています」と、順天堂大学大学院