首都直下地震の被害想定は――。 国は、首都直下地震が起きると、最悪の場合、死者はおよそ2万3000人。発災直後に約5割の地域で停電し、上下水道は都区部で約5割が断水、約1割で下水道の使用ができないと想定している。 江戸時代から大正の関東大震災に至るまで、過去の地震の歴史記録などをもとに、近い将来発生すると予想される地震である。震源の異なる複数の地震が想定され、うち首都中枢機能への影響が最も大きいとされるのはマグニチュード7.3の「都心南部直下地震」だ。 冬の夕方、風が強い最悪の場合は、全壊または焼失する建物は61万棟に上り、うち火災で焼失するのはおよそ41万2000棟とされている。死者の7割に