幕末維新史を彩った外国人を挙げるとすれば、読者の皆さんは誰を想像するであろうか。和親条約のペリー、通商条約のハリス、武器商人のグラバー、英国公使のパークスなどであろうか。もちろん、彼らも幕末維新期の日本に与えた影響は計り知れない。しかし、忘れてはならない人物として、英国通訳官のアーネスト・サトウが存在する。 そもそも、サトウはこの時期に来日した誰よりも、日本語を巧みに操ることができた。候文の読み書きができた、唯一の西洋人である。なんと、幕末期に伊藤博文や井上馨と文通をしていたというから驚きである。また、サトウは幕末の多くの偉人たちと交流を重ねている。サトウによる人物評を挙げておこう。いずれも、