米WTI原油先物価格は6月12日、一時1バレル=66.8ドルとなり、5月上旬以来の安値を付けた。その後も70ドル割れが続いている。OPECとロシアなどの大産油国で構成するOPECプラスは6月4日、原油価格を下支えするために新たな措置を発表したが、その努力もむなしく終わってしまった格好だ。 強気の見通しを示していた米ゴールドマン・サックスも今年末の原油価格の予測を1バレル=89ドルから81ドルに下方修正している。 市場では「原油市場のファンダメンタルズ(基礎的条件)が変わってしまった」との嘆き節が聞こえてくる。 その最大の要因は中国だ。関係者の間でコンセンサスとなっていた「ゼロコロナ政策を解除し