娼婦は春を鬻ぐなりわいの女性だが、商取引とは双方的なものである。 かつて多くの女性が主張したように、「女性たちは純潔である」としたならば、この世に不潔な男性など、一人もいないだろう。 もし、淫を買う男性が一人もいなければ、淫を売る娼婦も存在しないのだから。 羅紗緬(らしゃめん)は、幕末から明治にかけて、日本在住の西洋人を相手に取っていた洋妾(ようしょう)、もしくは日本での外国人の現地妻となった日本人女性のことを指す。 慶應4年(1868)の「中外新聞」には「外国人の妾を俗にラシャメンと称す」とある。 羅紗緬(羅紗綿とも書く)とは、もともと綿羊のことを指す。 西洋の船乗りが食料としての目的と、性
横浜開港・時代に翻弄された幕府公認・ラシャメンとは何か
開国・日本を外交、外貨獲得手段として支えた娼婦たちの運命
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