米国人は国家の一大事に際し、咄嗟に日米戦争の記憶を口にする。イスラム教過激派が2001年9月11日、米旅客機を乗っ取り、ニューヨークのワールド・トレード・センターに直撃させた米東部同時多発テロ。同センター現場を米国人は「グラウンド・ゼロ」と名づけた。「グラウンド・ゼロ」というのは、米国が1945年8月6日、原子爆弾を投下した広島市の爆心地(市内相生橋の南東の島病院)のことを指すことで知られている。