2019年に発生した「新型コロナウイルス」により引き起こされたパンデミックは、世界中で600万人以上の死者を出すことになった。 どこの地域が緊急事態宣言を出したとか、新規感染者数は何人だったかなどのニュースが飛び交う中、その最前線で戦う男がいた。その人こそが『ウイルス学者さん、うちの国ヤバいので来てください。』(中公新書ラクレ)の著者である医師・古瀬祐気氏(現在は東京大学新世代感染症センター教授)その人であった。 古瀬氏は「感染症の専門家」で、「新型コロナウイルス」発生時にクラスター対策班として活動した人物である。本書ではそんな彼が世界で経験した深刻な感染症対策現場での出来事や、私たちでは想像