多くの自治体から書店が消滅しつつある一方で、個人が経営する独立系書店は増えている——。一つのきっかけになったのは、前々回、前回で取り上げた内沼晋太郎が立ち上げた東京・世田谷区の「本屋B&B」など、2010年代に入ってビジネスモデルの“お手本”となるような独立系書店が生まれたことだ。こうした先達たちが自身のビジネスモデルを惜しみなく公開していることも、個人で本屋を開きたいという人たちの背中を押している。「本の雑誌」2021年5月号では、「本屋がどんどん増えている!」という特集が組まれ、「今行きたい!全国独立系本屋」として112軒が紹介されている。もちろん全国にある書店約1万1000軒から見ると微