ウクライナ軍がロシア軍と対峙する前線はどうなっているのか。激戦が続くウクライナの東部戦線と南部戦線を訪ねその実態を取材した。(取材は10月下旬)【前回記事】戦地潜入、日本人記者が見た武器・弾薬不足をカバーするウクライナ兵の士気 10月下旬、私はウクライナ東部ドネツク州の前線を訪れた。 この日向かったのは第59独立自動車化歩兵旅団のBM-21自走多連装ロケット砲部隊。同旅団は、東部戦線でもっとも激しくロシア軍との戦闘をつづける主力部隊のひとつである。 BM-21は、1960年代初頭にソ連が開発した旧共産圏の代表的なロケットランチャーで、今も世界中で広く使用されている。ウクライナ軍が使用する兵器の