ウクライナの首都キーウ(キエフ)の多くの住民は、空襲警報にすっかり慣れてしまい、ほとんど気にもとめない。 結局いつものパターンで終わり、キーウの防空システムがそこそこ機能するか、警報が単なる用心のためだったことが判明するかどちらかになると考える(あるいは祈る)。 だが、避難しようとする人々にとっては、地下鉄網のトンネルが第一の選択肢になる。 警報解除まで長時間じっと待たねばならないこともあるが、中国製の機器のおかげでほっと一息つけるからだ。 地下鉄に第4世代移動通信システム「4G」のネットワークを張り巡らせる工事が完了したのは、ロシアによる侵攻が始まった2022年2月の数カ月前のことだった。