中国の習近平国家主席はかつて、有能な人材を育成する能力によって政党や国の「栄枯盛衰がおおかた決まる」と語った。 今年3月に中国政府の大々的な人事刷新が行われた後、政府系通信社の新華社は、この人選のプロセスがいかに綿密だったかを示すことを狙った記事で上記の言葉を引いた。 しかし、この人事で昇格した最高幹部のうち2人が6月下旬以降に姿を消した。 1人目は秦剛前外相。2人目は李尚福国防相(陸軍上将)だ。 失脚と思しき転落の早さはまさに衝撃的だった。幹部の失脚が中国政治について投げかける疑問は大きい。 中国共産党や習氏の支配が揺らぐ兆しは見えない。国営メディアからは、習氏へのお追従が変わることなく流れ